発達障害について (1)

院長の井関真知子です。

診療に際して、

「発達障害」という一つの基準、

一元的に考えることはありません。

そのため、ホームページにはあまり

発達障害と記載をしていませんでした。

しかし、

生きづらさを感じていたり、

悩みを抱えている方が

当クリニックのホームページを見て

受診してみようかなと思って頂けるように

少し考えをまとめてみようと思います。

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発達障害には、

自閉スペクトラム症、

注意欠如・多動症(ADHD)、

学習障害などが含まれます。

これらは、生まれつき脳の働き方に

特徴があるという点が共通しています。

同じ障害名でも個人によって特性の現れ方が違ったり、いくつかの発達障害を併せ持ったりすることもあります。

発達障害は、

以下のような状況があると疑われます。

・ことばが遅い

・会話が一方通行だったり、
 話の内容がわかりにくい

・会話が成立しにくい

・集団に馴染めない

・落ち着きがない

・待てない

・しゃべりすぎる

・かんしゃくを起こしやすい

・初めてのことやスケジュール変更が苦手

・ミスが多い

・忘れ物が多い

・集中力がない

・やるべきことを最後までやれない

・片付けが苦手

・臨機応変な対応ができない

・対人関係がうまくいかない

・読む、書く、計算等が極端に苦手

etc…

乳幼児検診で気づかれない場合もあり、

親御さんは

「何でこの子は
 こんなにかんしゃくを起こすんだろう」

「何でこんなに
 言うことを聞いてくれないんだろう」

「何でこの子は
 私のことをこんなに困らせるんだろう」

「この子が何を伝えたいのかわからない」

「どう対応していいのかわからない」

 などと悩み、疲弊し、

時には「何てダメな親なんだ」と自分を責めてしまうことがあります。

子ども自身も大きくなるにつれて

「何だか周りと馴染めない」

「みんなが当たり前にできることが
 できなくて辛い」

「自分はダメなやつなんだ」

と思い悩み始めることがあります。

医療機関を受診し診断がつくことで、

このような困り感の理由がわかります。

理由がわかることで、自分を責める必要がなくなるし、どのように工夫すればいいのかを考えることができます。

必要に応じてその子にあった学習環境の提供を学校側にお願いすることができます。

しかし気をつけなければならないのは、

Aさんに発達障害の診断がついたからといって『Aさん=発達障害』ではない、ということです。

Aさんが診断された発達障害は、

あくまでもAさんの一部分です。

発達障害の特性以外のAさんらしい部分の方が大部分をしめているのですが、

診断がつくと

『Aさん=発達障害』とみてしまい、

『Aさん』とみることを忘れてしまう方が多い印象です。

>>>次回 発達障害について(2)に続く

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ここまで読んで頂き、

ありがとうございます。

続きは次に書きたいと思います。

福岡こどもと大人の心療内科児童精神科

まちこメンタルクリニック

井関 真知子

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